峠の宿 第3話「ひらがなの約束」——通じない夜、彼女が出した一枚の紙
連続ドラマ「峠の宿」第3話「ひらがなの約束」のあらすじと見どころ。雪の夜、峠の宿にやって来たベトナムの女性マイ。ことばも身振りも届かない中、彼女が差し出したのは祖母の字のあいうえお表だった。17年前、祖母が渡した一枚の紙の物語。
冬の峠には、誰も来ません。ハルカは、宿帳に残る読めない字を、まだ読めずにいます。
その雪の夜、源さんが一人の女性を連れてきます。雪の中を歩いていた、ベトナムのマイ。「Bà Toki… đâu?(トキおばあさんは…どこ?)」。また、祖母の名前です。
ところが今度は、ことばだけでなく、身振りも届きません。何を聞いても「Xin lỗi, không hiểu(ごめんなさい、わかりません)」が返ってきます。
帰り道が閉ざされ、源さんも宿に泊まることになります。
マイが差し出したのは、祖母の字で書かれた一枚のひらがなの表でした。
誰にも聞かせずに覚えた字が、この夜、初めて声になります。
あらすじ:身振りも届かない夜
「どこから来たんですか」。ハルカが何を聞いても、マイは首を振るだけです。ことばも、身振りも、届かない。源さんも「どこの国の人だ」と困り果てます。
そのとき、マイが小さくつぶやきます。「にほんご…」。そして鞄から、すり切れた一枚の紙を取り出します。あいうえお表。祖母の字でした。
マイは表の字を一つずつ指でなぞります。「と…き…」「ゆき」「ひとり」。そして「Mười chín tuổi(十九歳)」。
見どころ:十七年かけて覚えた字
源さんが思い出します。工場が潰れて、娘っ子が一人で雪の峠を越えてきた冬があった。祖母はその子を三日泊め、源さんが駅まで送った。
祖母は、ことばの通じない十九歳の娘に、字を渡していたのです。マイは「Con xin lỗi(ごめんなさい)」と謝ります。約束を少ししか守れなかった、と思っているからです。
ハルカは答えます。「読めてる。ちゃんと、読めてる」。源さんがつぶやきます。「十七年、一人で覚えたんか」。十七年、誰にも聞かせずに覚えた字が、この夜、声になっていきます。「さ、む、い」「さむい」。
このドラマが描きたいこと
第3話で通じたものは、文字です。話せなくても、聞き取れなくても、字は残る。祖母はそれを知っていて、言葉の通じない人に字を渡していました。
マイは宿帳に、ひらがなで書きます。「すこし べんきょう しました。」。そして、あいうえお表をハルカに返します。「Cho người sau(次の人に)」。
マイは問いかけます。「Bà chờ ai?(おばあさんは、誰を待っていたの)」。源さんは「それは、わしの口からは言えん」とだけ答えます。そしてハルカは、宿帳の英語の一行から、床の下に何かが置かれていることを知ります。
登場人物
マイ:ベトナムの女性。十七年前、十九歳で一人雪の峠を越え、この宿に三日泊まった。祖母から渡されたあいうえお表を、ずっと持っていた。
ハルカ・源さん:第1話から続く、宿の女将と近所の年配の男性。
次回予告
第4話「床下の手紙」は 10月16日(金)20時公開です。43年ぶりに宿へ戻ってきた71歳の男性。床板の下に隠した手紙と、そこで彼を待っていたもの。
「峠の宿」は、オフラインAI翻訳アプリ TransferFriends(トランスファーフレンズ)の制作チームが作っている連続ドラマです。
よくある質問
大事な台詞には日本語の字幕を付けています。
YouTube の再生リスト「峠の宿(ロングドラマ・全話)」でご覧いただけます。このページのプレイヤーからも再生できます。
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