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退去の請求は、あとから来るともめる。外国人の入居者との立ち会いで、その場で確かめる

2026.09.15

賃貸の退去立ち会いで、外国人の入居者に「これは払う傷」「これは払わない傷」の説明が伝わらないと、あとからの請求でもめます。原状回復の考え方が伝わらない理由と、立ち会いのその場で払うもの・払わないものを確かめる方法をまとめました。

畳の空室で、管理会社の担当者とインドネシア人の入居者が白い壁を一緒に見ている

管理会社の方から伺った話です。インドネシアから来た入居者の退去立ち会い。壁に小さな傷がある。入居者が不安そうに壁を指す。「これは払うのか」と聞かれているのは分かる。でも答えられない。

身振りで「大丈夫」と示して、鍵を受け取って、終わり。そのあと敷金の精算書が届いて、「聞いていない」「話が違う」。立ち会いで確かめられなかったことが、書面になって戻ってきます。

この記事では、退去立ち会いのどこで止まるのか、そして払うもの・払わないものをその場で確かめるには何が要るのかを整理します。

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もめるのは「あとから」の請求

立ち会いのその場で確かめておけば、精算書は確認済みの内容になります。

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入居者の情報が外に出ない

端末の中だけで訳すので、口座や転居先の話がサーバーへ送られません。

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空室でも電波が要らない

立ち会いは鍵を返す現地で行います。Wi-Fiが無くても、通信を使わないので止まりません。

原状回復は、日本独特の考え方

退去のときに「ふだんの生活でついた傷は払わなくていい」「故意や不注意の傷は払う」という原状回復の考え方は、国によって大きく違います。母国では敷金が全額戻らないのが普通、という方もいれば、全額戻るのが普通、という方もいます。

だから立ち会いで壁の傷を見たとき、入居者の不安はこちらが思うより大きい。「全部払わされるのでは」と身構えています。その不安に、その場で答えられるかどうかで、退去の印象は決まります。

答えられないまま鍵を受け取ると、不安はそのまま精算書の日まで持ち越されます。そして精算書は日本語で届きます。読めない請求は、そのままもめごとになります。

空室の白い壁の小さなこすれ傷を、指さす手
「これは払わなくていい傷です」が、その場で渡れば不安は消えます。

あとからの請求が、もめる理由

もめごとの多くは、請求の金額そのものではなく、「立ち会いで聞いていない」から起きます。立ち会いのときに壁を見て、うなずいて、鍵を返した。それが「大丈夫」の意味だと思っていたのに、請求が来た。

管理会社の側は、説明したつもりです。身振りで示したからです。でも身振りの「大丈夫」は、「この傷は大丈夫」にも「全部大丈夫」にも見えます。どちらも嘘ではないのに、食い違います。

逆に言えば、立ち会いのその場で「これは払う」「これは払わない」を1つずつ相手のことばで確かめておけば、精算書は確認済みの内容になります。もめごとは、精算書ではなく立ち会いで決まります。

翻訳アプリを現地で使えなかった理由

すでにスマートフォンの翻訳アプリを試した管理会社の方も多いはずです。そして、たいてい2つの壁にぶつかります。

1つめは電波です。立ち会いは鍵を返す現地で行います。空室にWi-Fiはありません。鉄筋の建物の内側では電波が細くなります。多くの翻訳アプリは声をいったんサーバーへ送るので、電波が無いと止まります。

2つめは入居者の情報です。敷金の返金先の口座、転居先の住所、連絡先。退去の会話には個人情報が普通に混ざります。それを社外のサーバーへ送ってよいのか——ここで手が止まる会社を実際に見てきました。

クラウドの翻訳アプリは会話をサーバーへ送るが、端末の中で訳す方式では外に出ないことを比べた図
訳す場所が端末の外にあるかどうかで、電波の問題も個人情報の問題も変わります。

通信を使わない翻訳、という選択肢

私たちが作っている TransferFriends(トランスファーフレンズ)は、翻訳・音声の聞き取り・読み上げの3つとも、スマートフォンの中だけで動かします。最初に言語のデータを入れておけば、あとは通信が一切要りません。

空室でも、内廊下でも、機内モードのままでも動きます。通信していないので、入居者の口座も転居先も、どこへも送られません。

対応は86言語です。インドネシア語・ベトナム語・中国語・ネパール語・フィリピノ語・ポルトガル語・韓国語など、入居される方のことばは入っています。

立ち会いのその場で、確かめる順番

玄関の上がり口にスマホを1台置きます。画面を上下に分けて相手側を180度反転させる表示があるので、向かい合ったまま、持ち替えずにやり取りができます。担当者が日本語で話す、入居者のことばで出る。入居者が話す、日本語で出る。

順番を決めておくと10分で終わります。①部屋を一緒に回りながら、傷を1つずつ「払う」「払わない」②払うものの理由 ③敷金から引かれる金額の目安 ④精算書がいつ届くか ⑤「気になることは」と聞く。動画の「この傷は払うのですか」は①で出てきます。①で出た不安に、その場で答えるのが立ち会いの核心です。

金額と「払う・払わない」は、必ず画面の文字で確かめます。訳文は文字でも残るので、立ち会いの記録と一緒に画面を写真に撮っておくと、精算書の日にお互いに確認できます。

昼下がりの空室。畳と白い壁に、窓からやわらかい光が入っている
立ち会いの10分で確かめれば、精算書は確認済みの内容になります。

社内で先に決めておくと、迷わない

導入する前に決めておくとよいことが3つあります。1つめはどこまでをアプリで、どこからを書面と正式な手続きにするか。立ち会いでの確認と説明まではアプリ、精算書と敷金の返金は正式な書面と手順、と線を引いておくと現場が迷いません。

2つめは訳文を残すかどうか。「説明した」の記録として画面を残すのか、確認だけに使うのか。あとで「聞いていない」になりやすい退去ほど、残しておくと安心です。3つめは端末です。現地に持ち出す1台を決めて、そこに言語データを入れておくのがいちばん楽です。

念のため書いておきます。精算書と敷金の返金は、必ず正式な手順で行ってください。アプリは立ち会いでの確認を確実にするための道具で、その代わりではありません。

よくある質問

空室でWi-Fiが無くても使えますか

使えます。翻訳も音声の聞き取りも読み上げも端末の中で動くので、機内モードのままでも動きます。最初に言語データをダウンロードするときだけ、Wi-Fiのある場所でお願いします。

入居者の口座や転居先が外部に送られませんか

送られません。通信を使わないので、会話の中身がサーバーを通ることがありません。

精算書の説明にも使えますか

精算書の内容を説明するのには使えます。精算書そのものと返金は正式な書面と手順で行ってください。

どの言語に対応していますか

86言語です。インドネシア語・ベトナム語・中国語・ネパール語・フィリピノ語・ポルトガル語・韓国語・英語など、入居される方のことばはたいてい入っています。

料金はかかりますか

基本の翻訳は無料で使えます。App Store と Google Play のどちらからでも入れられます。

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この記事のアプリは、無料ではじめられます。

iPhone・Androidどちらでも使えます。

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