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山の上には電波がない。スキー場のレンタルで、外国人のお客様を危ないコースへ行かせないために

2026.09.15

スキー場のレンタルや受付で、外国人のお客様に道具の選び方やコースの難易度が伝わらないと、初心者が上級者コースへ入ってしまいます。山の上で翻訳アプリが動かない理由と、電波が無くても道具とコースをその場で決める方法をまとめました。

スキー場のレンタルショップで、スタッフが外国人の女性客に短いスキー板を渡している

スキー場のレンタルショップの方から伺った話です。初めて滑るというアメリカからのお客様。板の長さを聞きたい。どのコースが易しいかを伝えたい。でも、山の上は圏外。

身振りで板を渡し、地図を指さす。うなずいて出ていく。1時間後、パトロールから連絡が来る。上級者コースの途中で動けなくなっていた。

この記事では、レンタルの窓口のどこで止まるのか、そして電波の無い山の上で、道具とコースをその場で決めるには何が要るのかを整理します。

山の上は電波が無い

基地局から遠く、鉄骨のレンタル小屋の中はさらに細い。クラウドの翻訳はここで止まります。

🎿
伝えるのは「どれ」より「なぜ」

短い板を渡すのは簡単です。「初めてだから短い板」「左のコースがいちばんやさしい」の理由が要ります。

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安全に関わる案内は必ず確かめる

コースの難易度だけは、伝わったつもりで済ませないでください。

渡せるのは道具まで。理由は届かない

レンタルの手続きそのものは、言葉が無くてもどうにかなります。身長を見て板を選び、靴のサイズを合わせ、渡す。ここまでは、どのショップもできています。

届かないのは、その理由です。「初めてなので短めの板にしました」「この靴は少しきついくらいが正解です」「左のコースがいちばんやさしいです」「右は上級者向けなので今日は入らないでください」。道具と一緒に渡すはずの情報が、言葉の壁でこぼれます。

こぼれた情報は、ゲレンデの上で事故になって戻ってきます。道具の選び方より、コースの選び方のほうが命に関わります。

スキーの手袋をした手が、雪の斜面の先のなだらかなコースを指さしている
「左がやさしい」は指させます。「右は今日は入らないで」は言葉が要ります。

ゲレンデマップがあっても足りない理由

多言語のゲレンデマップは、多くのスキー場が用意しています。コースの色分けも国際的にほぼ共通です。これはとても有効です。

足りないのは、その人だけの判断です。「初めてです」と言われても、運動経験があるのか、スノーボードは経験があるのか、子ども連れなのか。それによって勧めるコースは変わります。マップは渡せますが、「あなたは今日、ここまで」は言葉でしか渡せません。

そして、聞けなかったお客様は、色を見て自分で判断します。緑のコースが混んでいれば、空いている赤のコースへ。知らないまま上がっていくのは、こちらが止められなかったからです。

山の上で翻訳アプリが使えなかった理由

すでにスマートフォンの翻訳アプリを試したスタッフの方も多いはずです。そして、山の上では1つの壁にぶつかります。電波です。

スキー場は基地局から遠く、レンタル小屋は鉄骨で、山頂のリフト降り場は圏外です。多くの翻訳アプリは、話した声をいったんインターネットの向こうのサーバーへ送ります。電波が無ければ、何も返ってきません。いちばん必要な場所で、いちばん動かない道具になっていました。

もう1つ、レンタルの手続きにはパスポートやクレジットカードの情報が混ざります。それを社外のサーバーへ送ってよいのか。ここで導入が止まっているスキー場も見てきました。

冬の晴れた朝の、なだらかな初心者コース。遠くにリフトが見える
山の上には電波がありません。手元で動く道具が要ります。

通信を使わない翻訳、という選択肢

私たちが作っている TransferFriends(トランスファーフレンズ)は、翻訳・音声の聞き取り・読み上げの3つとも、スマートフォンの中だけで動かします。最初に言語のデータを入れておけば、あとは通信が一切要りません。

山頂でも、レンタル小屋の中でも、機内モードのままでも動きます。要るのは電池だけです。寒さで電池が減りやすいので、モバイルバッテリーを1つ置いておくと安心です。

対応は86言語です。英語・中国語・韓国語・タイ語・インドネシア語・ドイツ語・フランス語など、実際に来場されるお客様のことばは入っています。

レンタルの窓口で、確かめる順番

カウンターにスマホを1台置きます。画面を上下に分けて相手側を180度反転させる表示があるので、カウンター越しに、持ち替えずにやり取りができます。スタッフが日本語で話す、お客様のことばで出る。お客様が話す、日本語で出る。

順番を決めておくと速く終わります。①スキーの経験を聞く ②道具を渡しながら理由を1つ ③今日入っていいコースと入らないコース ④「分からないことは」と聞く。動画の「初めてです。緩やかな坂がいい」は、①で出てきます。聞かれなければ、言われません。

コースの名前と色は、必ず画面の文字で確かめます。訳文は文字でも残るので、ゲレンデマップと画面を並べて、該当のコースを一緒に指さします。

安全に関わることは、必ず確かめる

最後に、いちばん大事なことを書いておきます。「右のコースは今日は入らないでください」は、伝わったつもりで済ませないでください。

スキー場の事故は、実力に合わないコースへ入ることから起きます。訳文を画面に出して、読んでもらって、うなずいてもらう。この30秒を惜しまないでください。止められるのは、レンタルの窓口が最後です。

英語が話せるようになる必要はありません。必要なのは、入ってはいけないコースだけを、確実に一度伝えることです。

よくある質問

山の上で完全に圏外でも使えますか

使えます。翻訳も音声の聞き取りも読み上げも端末の中で動くので、機内モードのままでも動きます。最初に言語データをダウンロードするときだけ、Wi-Fiのある場所でお願いします。

寒い場所でも動きますか

スマートフォンが動く範囲であれば動きます。寒さで電池が減りやすいので、モバイルバッテリーを用意しておくと安心です。

お客様のパスポートやカードの情報が外部に送られませんか

送られません。通信を使わないので、会話の中身がサーバーを通ることがありません。

どの言語に対応していますか

86言語です。英語・中国語・韓国語・タイ語・インドネシア語・ドイツ語・フランス語・スペイン語など、来場されるお客様のことばはたいてい入っています。

料金はかかりますか

基本の翻訳は無料で使えます。App Store と Google Play のどちらからでも入れられます。

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この記事のアプリは、無料ではじめられます。

iPhone・Androidどちらでも使えます。

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