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帰る前に、全部渡す。小児科の予防接種で外国人の保護者に「熱が出たら」の注意をその場で通す

2026.09.15

小児科の予防接種で外国人の保護者に「今日は何本」「熱が出たら翌日は休ませる」「お風呂は入ってよい」が伝わらないと、帰ってから電話がかかってきたり、翌日に保育園で困ったりします。外国人の親子が増える小児科で実際に起きている行き違いと、子どもの情報を外に出さずに、帰る前に注意を渡す方法をまとめました。

小児科の受付で、看護師と外国人のお母さんが話している

小児科の看護師の方から伺った話です。ベトナム出身のお母さんが、予防接種の前に「今日は何本ですか」と不安そうに聞いてきた。答えは「二本」。そして「熱が出たら、明日は保育園を休ませて」。後半が、言えない。

その夜、電話が鳴った。「熱が出た。どうすればいい」。帰る前に渡せていれば、電話は要らなかった。

この記事では、小児科の予防接種でなぜ注意が渡らないのか、そして子どもの情報を外に出さずに、帰る前に注意を渡すには何が要るのかを整理します。

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「何本」と「熱が出たら」はセット

本数の説明で終わらず、接種後の注意まで渡します。帰ってからの電話が減ります。

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子どもの情報を外に出さない

既往歴、アレルギー、接種歴。医療の会話を、外部のサーバーへ送らずに訳せます。

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親の不安を、その場で下げる

不安なまま帰すと、夜に電話が来ます。分かって帰ってもらうことが、そのまま医院の負担を減らします。

帰る前に、全部渡す

予防接種には、接種後の決まった注意があります。当日は激しい運動を避ける、熱が出たら翌日は保育園や学校を休ませる、お風呂は入ってよい、腫れは数日で引く。日本人の保護者にも、毎回渡す内容です。

外国人の保護者の場合、壁は説明の後半が渡らないことです。「今日は二本」までは、指で示せば通じます。しかし「熱が出たら明日は休ませて」は、身振りでは伝わりません。そして通じていないまま、帰ってしまいます。

看護師の方が言われたのは、「帰ってから電話が来るのは、こちらが渡せていない証拠」ということでした。注意は、帰る前に渡しきる必要があります。

小児科の受付に置かれた、母子手帳と問診票
母子手帳に書いても、読めなければ渡っていません。

小児科で、実際に起きていること

外国人の親子は、都市部でも地方でも増えています。定期接種の案内は自治体から多言語で届きますが、接種の当日に医院で渡す注意は、その場の口頭です。

多言語の予診票を用意している医院は多い。それでも行き違うのは、予診票は接種前の確認で、接種後の注意は別だからです。後半を口頭で、その人のことばで渡す必要があります。

そして医院の会話には、子どもの既往歴、アレルギー、接種歴、家族の状況が出てきます。この内容を、無料の翻訳アプリに打ち込んでよいのか。医療機関として、線が要ります。

小児科で翻訳アプリが使いにくかった理由

スマートフォンの翻訳アプリを試した医院もあります。壁は2つです。1つめは情報の扱い。子どもの既往歴やアレルギーを、外部のサーバーへ送る道具に打ち込むことには、ためらいがあって当然です。医療情報は、いちばん外に出してはいけない情報です。

2つめは数字と条件です。「二本」「三十八度以上なら」「明日は」。数字と条件の組み合わせは、声だけの翻訳では聞き違いが起きやすい。訳文が文字で出て、一緒に確かめられる形が要ります。

必要なのは、話した内容が端末の外へ出ず、訳文が文字でも出る道具です。

通信を使わない翻訳、という選択肢

私たちが作っている TransferFriends(トランスファーフレンズ)は、翻訳・音声の聞き取り・読み上げの3つとも、スマートフォンの中だけで動かします。最初に言語のデータを入れておけば、あとは通信が一切要りません。

話した内容は端末の中で訳され、どこへも送られません。既往歴やアレルギーを口にしても、その端末の中で完結します。医院の奥で電波が細くても、機内モードのままでも動きます。

対応は86言語です。ベトナム語・中国語・ネパール語・フィリピン語(タガログ語)・ポルトガル語・英語・インドネシア語など、実際に受診される親子のことばは入っています。

帰る前の1分で、注意を3つ渡す

受付か処置室にスマホを1台置きます。保護者が話すと日本語で出て、看護師が日本語で話すと相手のことばで出ます。母子手帳を間に置いて、向かい合ったまま使えます。

本数の質問には、本数と注意をセットで返します。「今日はワクチンを二つ打ちます。熱が出たら、明日は家で休ませてください」。動画の「今日はどれくらいのワクチンを打つ必要があるの?」には、この一言を返します。そのあと、①お風呂は入ってよい ②腫れは数日で引く ③心配なときの連絡先

熱の数字と日付は、必ず画面の文字で。訳文は文字でも出るので、「三十八度」「明日」は、画面を一緒に指さして確認します。声だけで進めると、ここが聞き違いになります。

母子手帳に、接種の記録を書き込んでいる手元
手帳に書くのと同時に、声でも渡します。

医院で先に決めておくと、迷わない

導入の前に決めておくとよいことが2つあります。1つめは翻訳の位置づけです。接種後の注意など定型の説明を助ける道具であって、医療通訳ではありません。診断や治療の説明など、正確さが命に関わる場面では、医療通訳につなぐ線を引いておきます。

2つめは端末です。スタッフ個人のスマホではなく、医院に1台。言語データを入れた状態で置いておけば、誰が担当でもそのまま使えます。履歴の削除の決まりも、あわせて決めておきます。

ベトナム語が話せるようになる必要はありません。必要なのは、「熱が出たら休ませて」を、帰る前に渡しきることです。

よくある質問

医院の奥で電波が細くても使えますか

使えます。翻訳も音声の聞き取りも読み上げも端末の中で動くので、機内モードのままでも動きます。最初に言語データをダウンロードするときだけ、Wi-Fiのある場所でお願いします。

既往歴やアレルギーの話をしても大丈夫ですか

話した内容は端末の中で訳され、外部のサーバーへは送られません。ただし端末そのものの管理(画面ロック・履歴の削除)は、医院の規則に沿ってお願いします。

診断や治療の説明にも使えますか

接種後の注意など、定型の説明を助ける道具です。診断や治療の説明は、医療通訳をご利用ください。

どの言語に対応していますか

86言語です。ベトナム語・中国語・ネパール語・フィリピン語・ポルトガル語・英語・インドネシア語など、受診される親子のことばはたいてい入っています。

料金はかかりますか

基本の翻訳は無料で使えます。App Store と Google Play のどちらからでも入れられます。

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この記事のアプリは、無料ではじめられます。

iPhone・Androidどちらでも使えます。

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