用紙を前に、固まっている。ハローワークの窓口で外国人の求職者に「何を書けばいいか」をその場で通す
ハローワークの窓口で外国人の求職者に「求職申込書に何を書くか」「できる仕事と働ける時間」「日本語が苦手でも大丈夫」が伝わらないと、用紙を前に固まったまま帰ってしまいます。窓口で実際に起きている足止めと、在留資格や経歴の情報を外に出さずに、書き方をその場で渡す方法をまとめました。
ハローワークの相談員の方から伺った話です。インドネシアから来た方が、求職申込書を前に、ペンを持ったまま動かない。何を書けばいいのかが分からない。そして「日本語は苦手でも大丈夫」と伝えたいのに、それが言えない。
その方は用紙を白いまま置いて、帰った。働きたい人と、人手が要る会社。その間に立つ窓口で、言葉が止めている。
この記事では、ハローワークの窓口でなぜ用紙が埋まらないのか、そして在留資格や経歴の情報を外に出さずに、書き方をその場で渡すには何が要るのかを整理します。
この記事の場面を、40秒の動画で
ハローワークの窓口の場面です。インドネシアから来た方の「仕事を探したいです。何を書けばいいですか」に、「できる仕事と、働ける時間を書いてください。日本語は苦手でも大丈夫です」がその場で伝わり、用紙を前に固まる人がいなくなるまでを40秒にまとめました。
申込書の核はこの2つです。ここが渡れば、あとは相談員が一緒に埋められます。
日本語に自信が無い人ほど、固まります。この一言が、ペンを動かします。
窓口の会話に含まれる個人情報を、外部のサーバーへ送らずに訳せます。
用紙を前に、固まっている
ハローワークで仕事を探すには、まず求職申込書を書きます。希望の仕事、働ける時間、経歴、資格。日本人でも、初めての人は相談員に聞きながら埋めます。
外国人の求職者の場合、壁は「何を書けばいいか」が渡らないことです。用紙の項目は日本語で、多言語版があっても、自分の場合に何を書けばいいかは分かりません。そして日本語に自信が無い人ほど、「間違えたらどうしよう」で固まります。
相談員の方が言われたのは、「完璧に書いてほしいわけじゃない。できる仕事と時間だけ書いてくれれば、あとは一緒に埋められる」ということでした。その「一緒に」を、最初に渡す必要があります。
ハローワークの窓口で、実際に起きていること
外国人の求職者は、年々増えています。留学生の卒業後、技能実習からの転職、家族滞在からの就労、定住者の再就職。働ける在留資格を持っていても、仕事の探し方が分からない方が多い。
外国人向けの相談窓口や、通訳の配置日を設けているハローワークもあります。それでも止まるのは、通訳のいない日に来るからです。窓口で、その場で、最初の一歩を渡す必要があります。
そして窓口の会話には、在留資格、経歴、家族の状況、希望の給料が出てきます。この内容を、無料の翻訳アプリに打ち込んでよいのか。公的な窓口として、線が要ります。
ハローワークで翻訳アプリが使いにくかった理由
スマートフォンの翻訳アプリを試した窓口もあります。壁は2つです。1つめは情報の扱い。在留資格や経歴を、外部のサーバーへ送る道具に打ち込むことには、ためらいがあって当然です。
2つめは相談の往復です。求職の相談は、一問一答では終わりません。「工場は?」「夜勤は?」「週何日?」。何度も往復する会話に、毎回画面を操作する翻訳アプリは向きません。押して話すだけで往復できる形が要ります。
必要なのは、話した内容が端末の外へ出ず、押して話すだけで往復できる道具です。
通信を使わない翻訳、という選択肢
私たちが作っている TransferFriends(トランスファーフレンズ)は、翻訳・音声の聞き取り・読み上げの3つとも、スマートフォンの中だけで動かします。最初に言語のデータを入れておけば、あとは通信が一切要りません。
話した内容は端末の中で訳され、どこへも送られません。在留資格や経歴を口にしても、その端末の中で完結します。庁舎の奥で電波が細くても、機内モードのままでも動きます。
対応は86言語です。インドネシア語・ベトナム語・中国語・ネパール語・フィリピン語(タガログ語)・ポルトガル語・ミャンマー語など、実際に相談に来られる方のことばは入っています。
窓口の1分で、書くことを2つ渡す
窓口にスマホを1台置きます。求職者が話すと日本語で出て、相談員が日本語で話すと相手のことばで出ます。用紙を間に置いて、向かい合ったまま使えます。
最初に渡すのは、書くこと2つと、安心1つです。「できる仕事と、働ける時間を書いてください。日本語は苦手でも大丈夫です」。動画の「仕事を探したいです。何を書けばいいですか」には、この一言を返します。ペンが動き出すのは、「苦手でも大丈夫」の部分です。
希望の給料と時間は、必ず画面の文字で。訳文は文字でも出るので、数字は画面を一緒に指さして確認します。声だけで進めると、ここが聞き違いになります。
窓口で先に決めておくと、迷わない
導入の前に決めておくとよいことが2つあります。1つめは翻訳の位置づけです。窓口の最初の一歩を助ける道具であって、正式な通訳ではありません。求人の条件や契約の説明など、正確さが問われる場面では、通訳の配置日につなぐ線を引いておきます。
2つめは端末です。相談員個人のスマホではなく、窓口に1台。言語データを入れた状態で置いておけば、通訳のいない日でもそのまま使えます。
インドネシア語が話せるようになる必要はありません。必要なのは、「何を書くか」と「苦手でも大丈夫」を、最初に渡すことです。
よくある質問
使えます。翻訳も音声の聞き取りも読み上げも端末の中で動くので、機内モードのままでも動きます。最初に言語データをダウンロードするときだけ、Wi-Fiのある場所でお願いします。
話した内容は端末の中で訳され、外部のサーバーへは送られません。ただし端末そのものの管理(画面ロック・履歴の削除)は、庁舎の規則に沿ってお願いします。
窓口の最初の相談を助ける道具です。契約や条件など正確さが問われる説明は、通訳の配置日や多言語の書面で確かめてください。
86言語です。インドネシア語・ベトナム語・中国語・ネパール語・フィリピン語・ポルトガル語・ミャンマー語など、相談に来られる方のことばはたいてい入っています。
基本の翻訳は無料で使えます。App Store と Google Play のどちらからでも入れられます。
この記事のアプリは、無料ではじめられます。
iPhone・Androidどちらでも使えます。
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