開栓の立ち会いで、使い方が伝わらないと、あとで困る。外国人の住民に「押しながら左に回す。終わったら戻す」をその場で通す
ガスの開栓の立ち会いで外国人の住民に「つまみを押しながら回す」「使い終わったら元に戻す」「異常があれば止める」が伝わらないと、後日の呼び出しや事故につながります。入居ラッシュの現場で実際に起きている説明のやり直しと、電波の細い新築や地下の台所でも、使い方をその場で渡す方法をまとめました。
ガス会社で開栓に携わる方から伺った話です。4月の入居ラッシュ、中国から来た住民の新居で、コンロの前に立った。「この火はどうやってつけるの」。押しながら回す。終わったら戻す。それを伝えたい。でも、言えない。
作業員は身ぶりでつまみを回して見せ、住民はうなずいた。数日後、「火がつかない」と呼び出された。伝わったつもりが、伝わっていなかった。
この記事では、開栓の立ち会いでなぜ使い方が渡らないのか、そして電波の細い台所でも、使い方を最初の一度で渡すには何が要るのかを整理します。
つける動作は見せられます。「使い終わったら元に戻す」は、言葉でしか渡りません。
後日の呼び出しは、作業員の半日を奪います。最初の一度で通すのが最良の対策です。
鉄筋の新築、半地下の部屋。通信を使う翻訳が止まりやすい場所です。
開栓の立ち会いで、使い方が伝わらないと、あとで困る
ガスの開栓は、住民の立ち会いのもとで行います。開栓そのものは作業員の仕事ですが、コンロの使い方、給湯器の操作、異常時の対応は、この場で住民に渡す必要があります。ここが渡らないと、後日の呼び出しか、最悪の場合は事故になります。
外国人の住民の場合、壁は「動作」は見せられても「決まり」が渡らないことです。つまみを押しながら回す動作は、やって見せられる。でも「使い終わったら必ず元に戻す」「変なにおいがしたら止めて電話する」は、言葉でしか渡りません。
作業員の方が言われたのは、「うなずいてくれる。でも本当に分かったかは、次に呼ばれるまで分からない」ということでした。
開栓の現場で、実際に起きていること
外国人の住民は、年々増えています。留学、就労、家族の呼び寄せ。3月から4月の入居ラッシュは、開栓の立ち会いの3割が外国人という地域もあります。
多言語の説明書を渡す会社もあります。それでも呼び出しが減らないのは、説明書は読まれないからです。引っ越しの荷物の中に埋もれ、火がつかなくなってから探されます。
だから立ち会いの場で、コンロの前で、その人のコンロに合わせて渡す必要があります。「このつまみ」「左に」「戻す」。目の前の機器を指さしながら渡せば、一度で通ります。
開栓の現場で翻訳アプリが使いにくかった理由
スマートフォンの翻訳アプリを試した作業員もいます。壁は2つです。1つめは手が汚れている・工具を持っていることです。作業の合間に画面を細かく操作するのは現実的ではありません。押して話すだけで済む形が要ります。
2つめは電波です。鉄筋の新築、半地下の部屋、山あいの団地。開栓に行く先は、電波が細い場所が少なくありません。多くの翻訳アプリは声をインターネットの向こうへ送るので、電波が無いと止まります。
必要なのは、電波が無くても動き、コンロの前で押して話すだけで済む道具です。
通信を使わない翻訳、という選択肢
私たちが作っている TransferFriends(トランスファーフレンズ)は、翻訳・音声の聞き取り・読み上げの3つとも、スマートフォンの中だけで動かします。最初に言語のデータを入れておけば、あとは通信が一切要りません。
新築の鉄筋の部屋でも、半地下でも、機内モードのままでも動きます。要るのは電池だけです。作業着のポケットに入れて現場へ入れば、そのまま使えます。
対応は86言語です。中国語・ベトナム語・ネパール語・英語・韓国語・インドネシア語・ポルトガル語など、実際に入居される方のことばは入っています。
コンロの前の1分で、動作と決まりを渡す
スマホを1台、ポケットに入れて行きます。住民が話すと日本語で出て、作業員が日本語で話すと相手のことばで出ます。コンロを間に置いて、向かい合ったまま使えます。
渡すのは、動作と決まりの2つです。「このつまみを押しながら、左に回してください。使い終わったら、必ず元に戻してください」。動画の「この火はどうやってつけるの」には、この一言を返します。「押しながら」「左に」「戻す」の3つが渡れば、呼び出しは減ります。
緊急時の連絡先は、必ず画面の文字で。訳文は文字でも出るので、電話番号は画面を一緒に見て、説明書の該当箇所を指さして確認します。
会社で先に決めておくと、迷わない
導入の前に決めておくとよいことが2つあります。1つめは立ち会いの定型文です。「押しながら左に回す」「終わったら元に戻す」「変なにおいがしたら止めて、この番号へ」「給湯器はこのボタン」。この4つを一度声に出して通しておくと、本番でそのまま出てきます。
2つめは端末です。作業員個人のスマホではなく、会社で1台ずつ。言語データを入れた状態で持たせれば、どの現場でもそのまま使えます。
中国語が話せるようになる必要はありません。必要なのは、コンロの前で、動作と決まりを最初の一度で渡すことです。
よくある質問
使えます。翻訳も音声の聞き取りも読み上げも端末の中で動くので、機内モードのままでも動きます。最初に言語データをダウンロードするときだけ、Wi-Fiのある場所でお願いします。
押して話すだけです。住民が話すと日本語で出て、作業員が日本語で話すと相手のことばで出ます。
立ち会いの説明を助ける道具です。緊急時の連絡先や機器の正式な取扱いは、多言語の説明書や書面で必ず確かめてください。
86言語です。中国語・ベトナム語・ネパール語・英語・韓国語・インドネシア語・ポルトガル語など、入居される方のことばはたいてい入っています。
基本の翻訳は無料で使えます。App Store と Google Play のどちらからでも入れられます。
この記事のアプリは、無料ではじめられます。
iPhone・Androidどちらでも使えます。
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