整理券は、渡されるだけで説明はされない。路線バスで外国人のお客様が降り口で止まらないために
路線バスで外国人のお客様に整理券の意味・運賃の払い方・両替が伝わらないと、降り口で止まって後ろの列が詰まります。整理券方式が日本独特で分かりにくい理由と、乗るときと降りるときにその場で案内する方法をまとめました。バス会社・運転手・観光案内向けです。
バスの運転手の方から伺った話です。韓国からのお客様が、乗るときに整理券を取って、しばらく見つめて、ポケットにしまう。降りるとき、運賃箱の前で止まる。いくら払うのか、どこに入れるのか、この紙は何なのか。
後ろには降りる人の列。運転手は身振りで示すしかない。お客様は焦って、小銭を出せない。1分の足止めが、その便全体の遅れになります。
この記事では、整理券方式のどこが分かりにくいのか、そして降り口で止まらないように乗るときに渡すには何が要るのかを整理します。
乗った場所を券で記録し、降りるときに運賃が決まる仕組みは、海外にはほとんどありません。
降り口で説明する時間はありません。乗ったときの10秒で「降りるときにこれと一緒に」を渡します。
通信を使わないので、トンネルでも山道でも動きます。
整理券は、渡されるだけで説明はされない
日本の路線バスの多くは、乗るときに整理券を取り、降りるときに整理券の番号と運賃表を見て運賃を払います。日本人には当たり前ですが、海外にはほとんど無い仕組みです。
多くの国では、乗るときに運転手に払うか、カードをかざすか、乗る前に切符を買います。「乗るときに紙を取る」「降りるときに払う」「番号で金額が変わる」——この3つが、それぞれ初めての体験です。
そして整理券は、機械から出てくるだけで、何も説明されません。ただの紙を渡されて、降りるときにその紙が金額を決めると知る。降り口で止まるのは、当然のことです。
降り口で説明する時間は無い
運転手の方がいちばん困るのは、降り口で説明する時間が無いことです。後ろには降りる人の列、外には乗る人、そして時刻表。1人に1分かけると、その便が遅れます。
多言語の運賃表や案内の貼り紙は、多くのバス会社が用意しています。それでも降り口で止まるのは、止まってから読む時間が無いからです。説明は、降りるときではなく乗るときにしておく必要があります。
乗るときの10秒で「降りるときに、これと一緒にお金を入れてください」が渡っていれば、降り口で止まりません。渡す場所を変えるだけで、足止めは無くなります。
路線バスで翻訳アプリが使えなかった理由
運転手や案内所の方の中には、自分のスマートフォンの翻訳アプリを試した方もいます。そして、路線バスでは1つの壁にぶつかります。電波です。
山あいの路線、トンネル、地下のバスターミナル。路線バスは電波の細い場所を通ります。多くの翻訳アプリは、話した声をいったんインターネットの向こうのサーバーへ送ります。電波が無ければ、何も返ってきません。いちばん案内が要る山道で、いちばん動かない道具になります。
もう1つ、運転中は使えません。使えるのは停車中だけです。だから乗るときの10秒、あるいは降り口で止まってしまったときの短い時間で、確実に動く道具が要ります。
通信を使わない翻訳、という選択肢
私たちが作っている TransferFriends(トランスファーフレンズ)は、翻訳・音声の聞き取り・読み上げの3つとも、スマートフォンの中だけで動かします。最初に言語のデータを入れておけば、あとは通信が一切要りません。
トンネルの中でも、山道でも、地下のターミナルでも、機内モードのままでも動きます。要るのは電池だけです。
対応は86言語です。韓国語・中国語・英語・タイ語・ベトナム語・インドネシア語・フランス語・スペイン語など、実際に乗車される観光客のことばは入っています。
乗るときの10秒、降り口の30秒
運転席の横にスマホを1台置きます。停車中に、身を乗り出さずにやり取りができます。運転手が日本語で話す、お客様のことばで出る。お客様が話す、日本語で出る。
乗るときに渡すのは1つだけです。「降りるときに、それと一緒にお金を入れてください」。これが渡っていれば、降り口で止まりません。動画の「この紙はどうすればいいですか」は、乗ったときに聞いてもらえれば、その場で答えられます。
それでも降り口で止まったときは、30秒で3つ。①番号の運賃 ②お金を入れる場所 ③両替の場所。訳文は文字でも出るので、運賃表と画面を並べて、数字を一緒に指さします。金額は必ず画面の文字で。声だけで進めると、ここが聞き違いになります。
バス会社で先に決めておくと、迷わない
導入する前に決めておくとよいことが2つあります。1つめは運転中は使わないという線。停車中と、乗降のときだけ。安全が最優先です。
2つめは端末です。運転手個人のスマホではなく、車両に1台、あるいは営業所で貸し出す形にしておくと、言語データの管理が一本化できます。一度声に出して「降りるときに、それと一緒にお金を入れてください」を通しておくと、本番でそのまま出てきます。
英語が話せるようになる必要はありません。必要なのは、乗るときの一言を、確実に一度渡すことです。
よくある質問
使えます。翻訳も音声の聞き取りも読み上げも端末の中で動くので、機内モードのままでも動きます。最初に言語データをダウンロードするときだけ、Wi-Fiのある場所でお願いします。
運転中は使わないでください。停車中と、乗降のときだけにお使いください。
停車中であれば聞き取れます。走行中の騒音の中では聞き取りが落ちます。
86言語です。韓国語・中国語・英語・タイ語・ベトナム語・インドネシア語・フランス語・スペイン語など、乗車される観光客のことばはたいてい入っています。
基本の翻訳は無料で使えます。App Store と Google Play のどちらからでも入れられます。
この記事のアプリは、無料ではじめられます。
iPhone・Androidどちらでも使えます。
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